社員インタビュー

メンバーの遊び場をつくって、守る。
取締役 松﨑 健志 <その1>

松﨑本人笑顔の写真

開発現場でシステムエンジニアを経験後、2018年4月に取締役に就任。
現場のメンバーが各自それぞれ、居心地良く、伸び伸びと仕事ができる環境=「遊び場」を守る、ことが大切だと考えている。

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※今回は、ユヒーロ・ユーの新メンバー、田中さんにインタビュアーをお願いし話を進めました。

代表伊藤の自宅会議から始まったユヒーロ・ユー

ユヒーロ・ユーには何がきっかけで関わることになったんですか?

ユヒーロ・ユーは、学生時代のオーケストラサークルが母体と言えるのですが、私もそのサークルに所属していたんです。先輩である伊藤代表が、卒業して就職した後2年くらいで退社して起業したことで、ユヒーロ・ユーとの関係が始まりました。

その時は、ちょうどLAMP(Linux,Apache,MySQL,PHP)環境の日本語情報が広まり始めた頃でした。
ベンチャー企業の力でも、サーバーを借りてWebサイトを作ってサービスを作るってことを仕事にできるんじゃないかという兆しが見え始めた頃なんですよね。

そんな中、OSからWebサイトデザインまで興味を持っている人が集まって、「伊藤さんが会社を立ち上げたから、何かできないか」とこれからのWebについて話し合ったのが始まりです。

どんな仕事から始めたんですか?

創業日、私は伊藤さんの家でLANケーブルを巻いていました。
ユヒーロ・ユーの初日の仕事はそれです 笑。

その時は学生メンバーがほとんどで、そのグループをuTeamと呼んでいました。
メンバーは純粋に理系で学校で専門に研究している人もいたし、そうではないけれども興味を持っている人もいて、アルバイトとも学校の研究の延長ともつかない時間が長かったです。
当時は、自社プロダクトに挑戦していて、その開発を一緒にやったり研究半分でLinuxを入れたり勉強したりしていました。

その活動をどのように捉えていたんですか?

自分のやっていることが全然仕事にならないなあ。と思っていました 笑。

ということは、松﨑さんのことだから、伊藤さんのために活動していたんでしょうね。

そうですね。実験材料になれたら十分じゃないかと思っていました。

そんな中でも、学生時代にスーツを着て、1日だけ知らない会社に行って、Linuxをインストールしてくるという経験はためになったと思っています。

身の危険を感じて戻ってきたユヒーロ・ユー

卒業後はどうされたんですか?

その時のメンバーのほとんどは、卒業後ストレートにユヒーロ・ユーに入社してないんですよね。私の場合は、大学卒業後はSIerに入って、それとほぼ同時に、自分が10年くらい続けてきたバンドが、インディーズレーベルに声をかけられたんです。

エンジニアとしての仕事と、音楽の両方を並行してやって、体力的に1年ももちませんでした。ライブの帰りに機材とバンドメンバーを乗せた車で半居眠り運転をしてしまうくらいで…。
そこで、「もうだめだ」と思いましたね。

それで、それをそのまま伊藤さんに話しました。
「こういうダメな人間になってしまいそうなんです!」と 笑。

ユヒーロ・ユーの文化

それから10年以上経っているのですよね。安住の地になっている理由はなんでしょう?

時間が経ってから結果的に思うことは、経営者と話せることですね。つまりこれは、反対に考えると新しく入った方が伊藤さんと気軽に話せる環境にしておかないと、文化が守れないなぁという気がすごくします。

経営者に自分の理想を伝えられるということでしょうか?

そうですね。特に20代のうちは、こうしたらいいと思っているとか、こうなればいいと思っているとかのほとんどは、自分がこれが嫌だ、こんなことはしたくないということの裏返しで綺麗に言っているだけなのだと思いますが、それも含めて、気軽に話せる先人であり経営者がいるということが大きい。そう振り返ると、創業メンバーは普通ではできない経験をしているのだと思います。

経験を積んだ今のミッション

今はどんな仕事をされているのですか?

本人写真

今は、大手食品メーカーのWebサイトリニューアルプロジェクトのチームにいます。開発とコンテンツメンテナンス両方を合わせるユヒーロ・ユーの1/4~1/3くらいのメンバーが関わっていて、その中で、私が関わっているのは開発の方です。

エンドの広報部門、エンドの関連会社のSIer、広告代理店、デザインも含めたフロント部門の会社、システムの会社である我々ユヒーロ・ユーが一緒におこなっているプロジェクトなので、それぞれの立場で新しく実現したいことや現状を維持したいことなどの要望が出てきます。その要望を汲みつつ、提案をしなければならないんですよね。

だから、そういう状況だと難しくなる会社間のコミュニケーションがスムーズにいくよう、手助けすることが大きなミッションだととらえています。プロジェクトに関わってみて、関係者にわかりやすく説明することが思ったよりも求められているのだとわかりました。

あと、それだけ大きいプロジェクトであったとしても自分たちがお手伝いしていけることもある、ということを実感する経験にもなっています。

どんな時にやりがいを感じますか?

エンジニアとして働いていると、お客様に面と向かって「助かりましたよ」と言ってもらえる場面は…

本人写真

(ニコニコ)

なかなかなくて。

あ、ないんですね 笑。

内部のメンバー同士で労い合うことの方が圧倒的に多い。ただそれを悪いこととは全く思っていないです。

もちろん、お客様には、技術調査について伝えられたとか、これまでの経験知識を元にお客様のお役に立てたと思うことはありますけれど、自分の立ち位置としては、内部のメンバーのパフォーマンスを上げることが役割であり、やりがいでもあります。

遊び場を守る

それは、チームワークを大切にしているということだと感じるのですが、心がけていることはありますか?

他のメンバーの「不快」に気づいて取り除くことです。
エンジニアは自分の仕事を集中して取り組みたいと思っていることが常だと思うので、それから外れたことは集中している時には見えないことにしておきたいし、それはそうあるべきだと思う。
極端に言えば品質・コスト・納期、いわゆるQCDのような仕事についての制限をできるだけ考えなくて良いようにすることが大切だと思うんです。
そう言えば、先日の役員会で「遊び場」を作るという話をしました。

遊び場というと?

それは何かというと、周りのメンバーにとっての「遊び場」が何であるかを見つけてそれを守るということです。それがエンジニアだったら、「自分の仕事に集中して他のことを考えないでいいようにすること」だったりします。

特にリードエンジニアの西君はそうです。彼の遊び場を守るのだとしたら、周りの人にできることは「コストや納期に関して必要なコミュニケーションを代わっておこなう」こと。
だから、お客様との対話は他の人がやるんです。その結果、遊び場を守ってその人が持っている、交渉や対話で気を遣うことなどの不快を取り除くということになりますよね。

その時の実感は「わがままを聞いてやったぜ」ではなくて、「メンバーの遊び場を守ることができた!」という感覚です。

その感覚は内部のメンバーにも、お客様にも大きな影響がありますよね。エンジニアが伸び伸びとクリエイトすることで価値が生まれるという共通認識ができると思うので。

そうだと思います。エンジニアのクリエイティビティが関係者共通の土壌になっていたら素敵ですね。

特にエンジニア職は「繰り返し」をできるだけ早くやるという仕事ではないから、新しくて良いやり方を見つけて、それを自分の中でうまく回すほうが大切だと思います。

例えば、作業できる時間が短くてどうしようかという時は、余裕がなくなって、「いつもより頑張る!」みたいな発想しかできない。それよりも、だれかの助けを借りたり、別の方法にする余裕を設けておきたいんです。

試し作業をするために作るフォルダーを「play ground」と言いますものね。
それと同じ発想だと思います。

そうですね。自由にできる場所を用意すると、失敗してもいいから、まずは浮かんだアイディアでやってみようと思える。

今までのやり方にもう一手間加えることで、これまでとはまるで違うスピードでできたり、違うクオリティになるということが起き得やすい。
それの土壌は何か大元をたどって考えると、メンバーが互いに不快を取り除きあっているという状態が見えてきたんです。お互いに「ここなら心を開いて遊べるな」という場を守り合っているから、実現できることがある。

自分にしかできないことを切り出していく

ユヒーロ・ユーは、一人の人がその時の状況に応じて色々な立場でプロジェクトに関わるようですが、今、松﨑さんの立場はどのようなものなんですか?

ディレクション、マネジメントアシスタントの立ち位置が大きいです。必要に応じてエンジニアリングもします。
年齢的なことと、学生時代から長い時間ユヒーロ・ユーに関わっていて、文化を知っているから担う役割もあるなと思います。
今、新しく入社された方が、いきなり役員達に気軽に話せるかというと、もちろんそうありたいのですが、あんまりそうもいかないかなと思っていて…。そうなると、創業当時に自分が当たり前にやっていた「こんな政治的局面に立った時、どんなコミュニケーションをとったらいい?」というような相談を役員に直接気軽にするのは、今は全然当たり前ではないことになってきている気がするんですよね。

相対的に自分の立ち位置は変わってきているのを感じていますが、自分にしかできないことを切り出していくことが必要だと思っています。今大切にしていることは、自分よりも後から入ってきた人たちがやりやすいように、仕事を次にバトンタッチしていくこと。

だから、遊び場を作る立場なんですね。今よりも大規模になった時に関わってくるメンバーの遊び場をつくって、守ることにもなりますね。

結果的にそうなることだと思います。

仕事以外の話もできる雰囲気作り

遊び場から何が生まれると思いますか?

新しい人間関係だったり、新しい自社プロダクトや自社サービスも生まれるかもしれない。

人間関係と言えば、仕事の場になると自分の直感や普段から考えていることを出しにくいように感じますが、出せるようにしておくことで、内部のメンバーであれ、お客様であれ、コミュニケーションの風通しが良くなると思いますね。
それで、思ってもみない繋がりができることを自分の体験からも、他のメンバーを見ても思います。だから、大規模な仕事だからお堅いままやる、という雰囲気が作られないようにしたいです。

本人写真

風通しが良くなった体験はどのようなものだったんですか?

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あるプロジェクトで、いくつかの会社、色々な立場の人が集まって仕事をしていた時に、私を含めて、たまたま音楽をやっている人が多かったんです。それでコミュニケーションを進めやすくなりました。

飲み会があった時なんかは、仕事以外の話にもなりやすくて、普段どんな活動をしているか話している中でわかったりしたこともありましたし、ある時は、パソコンの壁紙やスクリーンセーバーが目に入ってしまって… 笑。自分も知っているアーティストだったので、「好きなんですか?」と聞いてみたり、そんな偶然出会えた瞬間は逃さないようにしています。

みんな口には出さないけれど、つながりや安心を大切にしているんじゃないかと思うんですよね。

仕事をしている間、どういう状態であるかが大切で…。

音楽で良く「練習が本番」と言われますよね。それはつまり、練習の時間の方が長いので本番より大切で、練習がその人を形作っているということだと理解しています。

それと同じで、仕事は最後どうなったかで結果は決まるんですけど、そこに関わった人たちの結果っていうのは、作っている間の時間がどう過ごされたかがほぼ全てな気がしていて、開発とかで我慢していたのであれば、結果がどうあれその時期は「我慢していた時期」になってしまう。だから、そうならないようにしたいですね。

特に様々なパートナーと仕事をする時には堅くなりがちなので、そうしない方法の一つが、仕事ではないことでコミュニケーションをとれる環境だよなと思います。
時間をかけて自分の作業をするのは現場のメンバーですから、居心地の良い状態にすることを一番に考えたい。
それが、「遊び場」の考え方です。

(後半に続く)

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